ドキドキ文芸部(Doki Doki Literature Club!)感想、メタゲームについて

こんばんは。

 

昨日の夜にちょい前に話題になっていたsteamのゲーム、『Doki Doki Literature Club!
』(ドキドキ文芸部)をクリアしたんでその感想を書いていきたいと思います。

 

クリア時間は4時間くらいでした。

すぐ終わるうえにsteamで無料なんでやってみるのもまぁアリだと思います。キズナアイさんとかも実況やってます。

 

以下、ネタバレもおもいっきりするんで、これからプレイする予定の方は読まないほうがいいかもです。

 

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まず、プレイするにあたって中盤でどんでん返しがあるってことは知っていましたが、他の情報は入れないでプレイしまして、まぁ実際そうでした。

 簡単に説明すると、クリアまでに4周(?)かかります、実質一本道です。

キャラクターは、主人公、サヨリ(幼馴染)、ナツキ(ツンデレ)、ユリ(ヤンデレ)、モニカ(部長)の4人です。

ストーリーの導入は、主人公は文芸部に入って女の子たちとキャッキャウフフなドキドキラブコメを満喫するのかと思いきや・・・(メタ展開)という感じです。

説明が長くなりそうなんでストーリーについては下のブログを読めばなんとなくわかると思います、割愛。

hoyahoya.hatenablog.jp

一言感想ですが、まぁ無料だしやって損はないくらいのゲームかなとは思いました。

このゲームを通じて新しい物語の展開の仕方を知れて衝撃を受けた!!!とか予想の遥か上を行く展開!!!みたいには思いませんでした。いい話ではあると思う。

 

〇オチについて

オチ自体は、モニカはDDLCがゲームであるということ、自分が攻略対象ではないサブキャラだと自覚しており、これまで一連の異変はモニカが黒幕となっていたということです。具体的にはローカルファイル等を操作することでヒロインたちの行動、性格に干渉していました(今までのヒロインの自殺や狂的な性格の変化もモニカのせいだったということ)。モニカが、「自分が攻略対象ではないサブキャラであること、ゲームであること」を自覚していることがミソなわけです。

モニカは自分が攻略対象じゃないサブキャラだけど、主人公のことが好きなのでゲームのシステムを使って他のヒロインたちを実質消去して主人公と自分だけの世界を作ろう!という純愛ストーリーですね。モニカ目線だとここでハッピーエンド。

3周目にあたる部分では、モニカがこの世界(DDLC)がゲームであることを自覚していることを話した上で、主人公というキャラクターではなくプレイヤー(あなた)自身に話しかけてきます(いわゆる第四の壁というやつを超える)。

最終的にローカルファイルにあるモニカのファイルを削除することで話は進展します。それで4周目に入ってストーリーは終わりです。

 

〇感想とメタについて

モニカの純愛ストーリーだと思うとすごいいい話に見えますし、実際シナリオの展開上では、そう見えるようにモニカの株を途中で一気に下げて(プレイヤーからの信頼を失わせた後で)最後に上げるという作りになっています。

最後EDでモニカが声を手に入れて歌うところで、この最後にモニカの好感度を極限まで上げる演出と盛り上げた方スゲ~~~~~!!と感動しました、モニカ好きになっちゃたね(こなみ)。

 

しかし、本当にそうなのか?とも思ってしまいます。モニカは他のヒロインたちと違って(4周目はよくわからんけど)世界がゲームであることを認識しており、その上で(モニカの中では)自我を持ってプレイヤーへの想いや行動を起こします。

でもそれは結局、シナリオライターという、より高次存在によって描かれたストーリーに沿ってモニカが動かされているだけではないでしょうか。本当にゲームのキャラクター(モニカ)がプレイヤーを好きという気持ちや自我(自由)を持っているのだろうか?という普遍的な問いの投げかけをシナリオライターがしているとも読み取れます、でもメタゲームなんて全部そんなもんな気もする。

 

あとこのゲームのメタ展開は、そのメタ展開自体は面白いのですが、その後のフィクションとして投げかけてくるモノのパンチが弱い(弱くはないけど)気がしました。

何が言いたいかというと、メタフィクションとしてやりたいことがある作品」と「メタフィクションであることでビックリさせようとしている作品」の2つがあるとすれば、この作品は後者であるということです。

勿論、攻略対象ではないサブキャラ(モニカ)の純愛がテーマの一つであるということはわかりますし、先ほど書いた「ゲームのキャラは自由なのか否か」という問いもあると思います。

でも、あくまでこのゲームの一番のポイントはモニカとのメタ対話であり、途中での過剰なまでのある種ホラーっぽい演出だったりは明らかに最後のビックリ箱(モニカとのメタ対話)への布石であり伏線なのだと思います。

つまり、このゲームはモニカとのメタ対話の時での驚きを与えるためのゲームであり、上述した2つのテーマはオマケ感があるということです、実際2つのテーマが投げかけられるものモニカとの対話以降であり割かれている時間は全然多くはないです。

 

やっぱりメタフィクションとして、何かもう一発捻りというかメッセージとかが欲しかったです、それをメインに据えて伏線とかをしっかり張った上で。

この作品はビックリ箱(メタ対話)が目的で、そこに合わせてストーリーを後付けしたかもしれないなと思えるものでした。メッセージやテーマがまずあって、それを伝えるためにメタという飛び道具を使う作品がいいと思います(上で言う「メタフィクションとしてやりたいことがある作品」がいい)。

 

〇評価と自分語り

正直、この作品が滅茶苦茶評価されてるのが謎です。

そもそも途中でこのゲームのメタ展開/設定を予想できたから意外性に欠けたのもあります、まさかその展開(モニカがメタ存在)ってだけじゃないよなって身構えてたら、そのまま終わってしまいました。もうワンパンチ欲しかった・・・。

面白い作品であるのは確実だと思いますが、これぞメタフィクション!みたいな感じで押されてもちょっと困ります。だって、この手のメタ展開ビックリ箱ゲームなんて割と多く存在しそうな気がします(特に同人ノベルゲームとかで)、こういうメタゲー好きな人は一定層いそうですし。

元々「海外で」「日本風ギャルゲっぽい見た目」でリリースされたからこその意外性で人気になったのかと思います!!最初のリリースが日本ならこんなに評価されていなかったと思いますね、さっきも書いたけどこういう作品はたくさんありそうなので。

 

ゲームニュースサイトの座談会的なやつでも同じようなことが書いてありますね。

ずっと書いてなかったけど、ボクの経験の中では君と彼女と彼女の恋。とほぼ同じ気がしました。(DDLCの作者は『ととの。』を知らなかったらしい。)

www.gamespark.jp

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いきなり自分語りをすると、ここの運営会社を実は就活で受けていて最終面接で社長と面接して落とされました泣。

あんま受かっても行く気ないしなぁと思ってハキハキした態度で臨まなかったのが多分ミスでした、2次面接までは手ごたえあって余裕な気配(謎?)でした。それ以来ここの会社のVtuberを見ると座談会的なやつでガッツリ1時間半くらい話した社員さんと人事部長、社長の顔が思い浮かんで仕方ないです、悲しい。

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上の座談会で挙げられてますが『Ever17』はボクは今まで一番感動した(ビビった)ノベルゲームだったので是非プレイしてみてください。

この手のメタゲー(?)に慣れてる人はそんなにビビらないかもしれないです。

 

あと、上の画像にあるように「自己言及するギャルゲ」と言えばやっぱりボクの中では「RAINBOW GIRL」って曲ですね。中学生の時に初めてニコニコ動画で聞いた時まさに雷に打たれた気分になりました、天才の歌詞ですね(リンク先はYouTubeだけども)。

新世代覇権(?)Vtuberの斗和キセキさんも歌っています。Vtuberとメタは難しそう。

www.youtube.com

www.youtube.com

〇おわりに

最後に、一回このゲームを最後までプレイすれば未プレイ/エアプを全員ぶっ飛ばせるのがビックリ箱ゲームの強みです。このゲームをクリアしたそこのあなたは既に一つ上の次元の視点を獲得しています。

そうしたら、この手のメタ展開に触れたことがない人の反応を見るのは面白いので、最後のモニカとのメタ対話の場面のゲーム実況を見て一緒に「この人はメタ展開初めてか?」って笑いましょう。友達にやらせるのもいいと思います。

 

本当は文芸学やら演劇学やらで得た知見を少し書こうかと思いましたがバカみたいに文量が多くなってしまうので今回はやめておきます。

1年で約3600話アニメを見た男の自己分析_2

こんばんは。

 

この前描いた記事(↓のリンク)の続きです。内容的には違います。

rx-99.hatenablog.com

この前はジャンルでボクの好みがどうなってるのか分析してみたので、今回はアニメを原作で分けたらボクのアニメの好みはどうなっているのか見て行きたいと思います。

 

原作の区分としては、以下の5つ。

1.ラノベ/小説

2.漫画

3.アニオリ(原作なし、オリジナルアニメ)

4.ゲーム

5.その他

この5つの区分にボクの見たアニメを分けてみました。

 

ボクのデータを見る前に、放映されたアニメの原作の比率を確認しておきましょう。その比率とボクの見たアニメの原作の比率を比べることで、ボクが何のメディアが原作のアニメが好きなのか考察します。

それでは、放映されたアニメの原作についてはここにあるデータを使います。

www.9-tails.com

このブログによると2016年のアニメでは、

オリジナルアニメは、大体35%(深夜アニメだけだと20%切りそう)

原作ありが65%でその内訳として、

・コミックス原作が約5割(全体の30%ちょい)

・ゲームが約2割(全体の13%くらい)

・その他と小説で残り3割(全体の20%弱)

とのことです。

 

そんでもってボクの見たアニメを原作別にわけたグラフがこちら

f:id:RX-99:20190626030512p:plain

すごいですね。

アニメの放映されてる割合と、ボクの見てるアニメの原作の割合がほぼ同じです。

もっとラノベかオリジナルアニメに偏るかと思っていました。。。(意識的に今まで見ていなかったラノベアニメを多めに見ていたので)

それとも大量にアニメを見るとある程度割合が収束するのでしょうか?

リアタイで見るアニメなら見るアニメの割合的に自然とこうなるのはわかりますが、ボクはdアニメストアで視聴しています。自分で幅広い年代の中からアニメを取捨選択しながら見ているわけなので、本当にボクの潜在的なニーズと放映作品がバッチリ噛み合ってるかもしれません。

 

結論としては、データで比較すればボクの好みは特にない、ということでしょうか。

よく言えばバランスよく見る、悪く言えば何も得意ジャンルがない(原作)。

 

一言言うとすれば、意図的にちょい昔のラノベ作品を多めに見ていました。なのでリアタイしたアニメの割合だけで調べれば、おそらく漫画とオリジナルアニメの割合が放映されたアニメの原作割合よりも多くなると思います。

 

これ以上書くことが思いつきません。

いつも2000~3000字も書いているのでたまには少なめで終わりましょう。

(今回データで参考にしたブログはスゴイ根気だと思いました。統計取るのマジで大変そう)

 

ラブコメアニメと恋愛アニメの違いについて考える回、特に恋愛アニメ

こんばんは。 

 

この前、ランティス祭り1日目に向かう夜行バスで、ライブが楽しみすぎるあまりに寝れませんでした。そこで、タイトルにある「ラブコメアニメと恋愛アニメの違いについて」考えました。

 

(すみません。書き終えた後の自分です。この文章を読み返してみて、「ラブコメ」の定義がはっきりしていないので全体的に論がボヤけています、ご了承ください。

ボクの中での「ラブコメ」の定義はギャグと恋愛の中間という「イメージ」です。)

 

というのも最近なぜか2010年代前半大ブームだった学園ハーレムラブコメアニメをたくさん見たからです。ハーレムラブコメと言えば、たくさんのヒロインの女の子(男の娘もいる)が出てきて主人公とわちゃちゃするストーリーだとボクは思います。

一方でラブコメに近いジャンルとして恋愛アニメっていうものがあると思います。dアニメストアでもジャンルカテゴリの一つとして「ラブコメ/恋愛」というものがあります。

dアニメストアでアニメを探していて、当初は「その2つって全然違うんじゃね?」と思いましたが、個々の作品で考えていくと確かにどちらとも言えない作品あるなとなりました。例を挙げると『俺の妹がこんなに可愛いわけない』とか。これは確かに「ラブコメ」であり且つ「恋愛」かな思います、どっちのカテゴリーでもあるなと。

この、どっちのカテゴリーに属しているのか論争は二項対立で考えても埒が明かないでしょうし、人それぞれの考える「ラブコメ」と「恋愛」概念の違いがあるのでカテゴリーの解釈違いが生じるのでしょう。ボクの中でこの2つのカテゴリーはグラデーション上になっている。(図1参照)

(そもそも「恋愛」というより大きいカテゴリの中に「ラブコメ」カテゴリがあるのかもしれません、「ラブコメ」って恋愛×コメディという意味でしょ多分。)

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そこで「じゃあ「ラブコメ」と「恋愛」の差って何?」となるわけです。

 

なので、(なのでを文頭に持ってきてはいけない)(ボクの中では)その2つのジャンルは何が違うのか、考えてみました。実際には「恋愛アニメとは何か?」→「どうしたら(ボクの中で)恋愛アニメ認定されるのか」について考えます。

 

そりゃ、違いを一言で言えば、「恋愛してる」か「恋愛してない」か、でしょ。

→「恋愛してる」って何だよ。

これを考えます。

 

考えた結果としては以下の2つを満たしていれば完全恋愛アニメ、1つならまぁまぁ恋愛アニメ、0ならほぼラブコメに分類されます、ボクの中では。

先ほども言ったように、作品はどちらかのカテゴリのみに属するというわけではなく、作品が2つのカテゴリを合わせ持つこともあると考えています。

つまり以下の2つの条件いずれかを満たすと、少なくとも「恋愛」カテゴリーには属するだけであり、「恋愛」かつ「ラブコメ」である可能性もあるということです。(必要条件?十分条件?べん図?忘れた)

条件を2つ満たす→「恋愛」、もしくは「恋愛」かつ「ラブコメ

条件を1つ満たす→同上

条件を1つも満たさない→「ラブコメ

 

①最後に告白するor特定のヒロインとくっつくことを意識している

これはわかりやすいと思います。何らかのゴールを意識しているのなら恋愛では?

終わらない日常ないしギャグの中でもこの条件が成立していたら「恋愛」カテゴリー認定されるのではないでしょう。

生徒会の一存』はパッと考えるとラブコメだけど、まぁ恋愛でもあるなと思うのはこの条件に当てはまっているからではないでしょうか。ほぼギャグテイストであるものの岡崎はずっと最後は誰が好きなのか考えてるし。

 

②人間関係の変化によって、話が進む(さらに人間関係に変化が生じる)

これはボクの友達が言ってたのを練り直しました。主人公と特定のヒロインの関係性が変化することが、他のヒロインにも影響して更に話を転がしていくということですね。

そうじゃないパターンを考えるとわかりやすいです。キャラ回(各ヒロイン回)だけで話を進めていくパターンがそうじゃないパターンだと思います。キャラ回ではなく、関係性の変化によって話を進めていくということです。

『IS』と『とらドラ』の違いとかを考えてみてもらうと分かりやすいと思います。『IS』が前者(キャラ回)、『とらドラ』が後者(関係性変化)です。つまり、『とらドラ』は「恋愛」アニメであるということです。

(友人は『五等分の花嫁』と『ぼく勉』の違いって言ってました、ボクはどっちも見てないのでどっちがどっちかわからないです)

『IS』は図にするとこんな感じの関係図と話数の進行(図2。※9話が水着回、は適当な例)。基本的には主人公とヒロインの1対1の関係で進んでいきます。「水着回とかはどう考えるんだよ、たくさんヒロイン出るやんけ」とか思う人もいるかもしれません。主人公-ヒロインの1対1関係を、1話で何人分やってるかの違いだと思います。水着回では主人公ーヒロインの1対1関係をたくさんやるのでたくさんのヒロインの出番があります。

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一方で『とらドラ』パターンであり、「恋愛」アニメの要因である関係性変化パターンは、このようなキャラ関係図がありストーリーが進行(図3)。図2に加えて、関係性の変化が更なる関係性の変化を呼ぶような展開で話が作られているように感じられます。

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図2では、主人公ーヒロインの1対1の関係性が変化するだけでしたが、図3では1つの主人公ーヒロインの関係性が変化することによって複数の関係性が変化することが考えられます。そうすることで連続する関係性の変化を楽しむアニメができます。

最初の関係性の変化の原因は何でもいいです。家族問題でも、レ○プでも、告白でも、きのこたけのこ論争でも、変化すること大切なので。ただ、告白などの関係性を非常に大きく変化させるもののほうが視聴者は見ていて続きが気になるので面白いとはお思います。



眠くなってきました。今AM3:44です。

理論を言ったしこっからは自分の見たアニメを実際に当てはめるぞと思っていましたが、それは後日にします。

 

あとこの記事を作った本当のきっかけは、ボクは「ラブコメ」アニメは好きでも「恋愛」アニメはそんな好きじゃないというのが大きいです。じゃあ何がそんなに違うんだと思って考えました。以前ツイッターなんかでは「人間関係でピリピリするアニメは嫌い」とは言っていましたが、それを今回は少しは具体化できてよかったです。

 

ぶっちゃけ、「ラブコメ」が一番何なのかよくわからないです。

恋愛かつコメディって何なんだ、何をもって恋愛なのか、コメディなのか、そしてそれら2つが満たされている作品は本当に全部「ラブコメ」なのか。

「ラブコメ」真理への道は遠いです。

誰か考えてボクに教えてください、おやすみなさい。

1ヶ月で約300話アニメ視聴を1年間続けた男

こんばんは。

 

度々アニメを大量に見ているアピールをしていましたが、今月でdアニメストア入会1年ということで1年の総決算と共に振り返りを行っていきたいです。

・概要と目的

昨年、2018/6/1にdアニメストアに入会し、今日は2019/6/15なので入会してから1年と半月が経ちました。

現在アニメ視聴話数は3536話、作品数は244作品になっています。

総視聴話数を12.5で割って、1月当たりの視聴話数平均は約289話になりました。

1ヶ月30日計算として、月平均話数を30で割って、1日当たり平均約9.4話見ているという計算になりました。沢山アニメ見てますね。

まぁこれはアニサマの映像だったり、漫画の特典アニメ等も含まれるので純粋に244作品3536話分の時間視聴したわけではないです。

今回は、こんな自分のアニメ漬けの1年を通して見えてくるであろう「自分の好み」をアニメの「ジャンル」の面から見て行きます。

 

・方法

今回分析に使う作品は、先ほど書いた通りライブ映像や特典映像、1話だけ見て止めた作品などを除いた合計192作品です。

自分の見た作品を「ジャンル」「原作」「年代」という情報と一緒に一生懸命エクセルに打ち込んで表にしました。

そのボクのデータとこのページ

www.athome.co.jp

でのアンケート結果を照らし合わせて自分の好みを見て行きたいです。上記のアンケートはどんなジャンルのアニメが好きかという質問に答えたものが載っています。このアンケートの20代男性部分を世間一般の評価とし、このアンケート結果を基準として自分のデータを比較することで、自分の好きな「ジャンル」については少なくとも世間一般との差異を見出すことができると考えます。

 

・「ジャンル」のカテゴリーについて

まず前提として、1作品につき一つのカテゴリーに分類しています。

ジャンルについては「バトル」「ラブコメ」「ギャグ」「ロボット」「日常」「その他」というカテゴリーに分けました。

なぜなら今回は物語の内容に関することでカテゴライズしようと思ったからです。最初は「SF」「ファンタジー」などのカテゴリーについても採用するか考えましたが、これら2つは物語の舞台設定に対するカテゴライズであると考え、今回の分析では採用しないこととしました。2つカテゴリーがあると分類が面倒くさそうだからです。

(「SF」かつ「アクション」のカテゴリーに分類していくと沢山分類できてしまう、設定と内容のカテゴリーで別個にやるのも面倒くさかった)

但し「ロボット」に関しては、おそらく自分の特徴として出てくるものだろうと考えたので、「ラブコメ」や「バトル」と重複する作品であっても「ロボット」に優先してカテゴライズしました。

「その他」に関してはアイドルアニメ(『ゾンビランドサガ』『アイマスsideM』など)、推理/サスペンスもの(『氷菓』『バッカーノ』など)、歴史/戦記もの(『幼女戦記』『真・恋姫無双』など)、上記の分類に当てはまるか微妙だったもの(例:『あの花』『けもフレ』『夏目友人帳』など)が主に入っています。

 

・結果

それでは以下に自分のデータを載せます。

f:id:RX-99:20190615031600p:plain

次に、以下のページの「どんなアニメを観ますか?」質問の20代男性の部分を参照します。

www.athome.co.jp

このページのアンケート結果からわかることと言えば20代男性は1位アクション・SF、2位ファンタジー・学園もの、3位バトル・恋愛もの・ギャグの順で好きと言うことでしょうか。(僅差なので誤差の範囲かもしれない。)

ちなみに上のアンケートは複数回答が可能なので「SF」「ファンタジー」といった設定でのカテゴライズと「アクション」「恋愛もの」という内容のカテゴライズがどちらもを選ぶことができます。

 

・考察

2つの結果を比較してまず言えることは、ボクの好みとして世間一般よりギャグアニメが好きということでしょうか。ボクのデータは1位が「ギャグ」になっていますが、アンケートでは3位です。確かにギャグアニメが好きという自覚はそれなりにあったので、この結果には頷けます。

ボクのデータではラブコメが2位ということで、これも一般意見「恋愛もの」よりも強いですね。ラノベハーレムアニメを大量に見ていたからでしょうか。でも、ボクは「恋愛もの」っぽい「恋愛もの」(『とらドラ』とか)は実はあまり見ていないので、この

アンケートでの「恋愛もの」がどのような作品を意図していたかによっては世間一般より「恋愛もの」を見ていないかもしれません。

ボクのデータでは3位の「バトル」に関しては、アンケートでは「アクション」が該当すると思いますが、これはあまりボクが世間一般より「バトルもの」を見る割合が少ないのかもしれません。まぁでも最近の作品(異世界転生とか)は「バトル」×「ラブコメ」が多い気がするので、このアンケートが取られた2017年の段階だとバトルものが必然的に多くなるのかもしれません。ボクがこの一年でどの年代のアニメを見たかというグラフも作ったのでいつか載せたいと思います。

期待していた「ロボット」ものに関しては、結果よくわかりませんでした。アンケートでの「SF」が該当するのか、それともアンケートのもっと下位にあるのかわかりません。適当に済ませる形で申し訳ありませんが、周りの人と比較するとロボットアニメはそれなりに見てるのではないかなと思います。

 

・感想と次回への反省

今回自分でカテゴリーを考えて実際に分類してみたわけですが、dアニメストアの採用している1つの作品に複数のカテゴリーを付与するのは非常に考えられているなと思いました。特に良い作品であればあるほど「バトル」と「ラブコメ」がうまく噛み合っていることが多く、1つのものにカテゴライズに縛っていいのかと悩みました(『Re;ゼロ』『Rewrite』『グリムガル』等)。

あとdアニメストアには青春というカテゴリーがあるのですが、普段何気なく使っていると「青春/ドラマってカテゴリーって何だよ。」と思います。しかし、このカテゴリーがないと『true tears』だったり『あの花』だったり『ココロコネクト』『まなびストレート』など分類しにくい作品が発生するということがわかりました。「恋愛/ラブコメ」でもなけど、人間ドラマがあるんだよなぁみたいな作品はこのカテゴリーがないと詰みます。

今回は物語の内容によるカテゴライズを行いましたが、次回行うことがあれば「SF」「ファンタジー」といった設定や舞台によるカテゴリーでの好みの分析も行えればと思います。そもそもボクのデータとアンケート結果を比較対象にするのは適切ではないのかと思いました。適切に比較するならボクと同じことを数百人単位でやって円グラフにして平均値を出したうえで、今回のデータと比較しないといけないのではないでしょうか。そんなことはボクの影響力では無理です。

Twitterで500人くらいの人に「どのアニメのジャンルをよく見ますか?」と質問して1つの選択肢しか選べない状態で「バトル」「ギャグ」「ラブコメ」「その他」とかでアンケートを取ります。そうすれば選択肢のすり合わせが楽なので、今回よりはまだ適切に比較できるのではないでしょうか。

PS4『この世の果てで恋を唄う少女YU-NO』感想・評価

こんにちは。

 

今までヤフーブログで書いていたのですが、ヤフーブログがまさかのサービス終了ということで、元々使いやすそう(読みやすそう)と思っていた「はてなブログ」に変えてみました。

 

最近は就活が落ち着いてバイトもないのでアニメとゲーム三昧の日々を送っています。それで、今アニメがやっていてリメイク版のゲームが発売決定した時からずっとプレイしたいと思っていたYU-NOを満を持してやる運びにとなりました。エロゲで一番面白いというレビューだったり批評空間の平均点が90点超えだったりと伝説のエロゲということでウキウキでプレイし始めました。

ちなみに今週の月曜日に買って木曜日に全編クリアしました。累計プレイ時間はおそらく30時間弱くらいです。平均は40時間くらいらしいので、ぶっ飛ばしてサクサククリアでした。

 

結論から言うと、面白かった。やる価値はあるとは思います、一応。

「家族愛」なんだよなぁのオチでした。

点数をつけるなら92点(批評空間の中央値は94点)。

確かに面白いには面白い。ライターがいい、シナリオがいい、演出がいい。SF設定が練られてる。だけど、こういう物語の構成(特に異世界編)自体はわりと他のゲームにもある気がします。このゲームをやらないと一生触れることができない展開とかゲームシステムがあるぞというわけではないかなと思いましたが、シナリオだけは滅茶苦茶イイです、オススメ。

 

※以下ネタバレ含むので未プレイ/アニメ視聴中の人は注意です。

 

簡単に流せるところはポイントごとに整理します。

〇ストーリーについて

 

・亜由美さんルート→亜由美さんが一番かわいい。普通のエロゲっぽいルート。ハートウォーミング朝チュンオチ。ここで宝玉セーブの使い方を覚えろという意思を感じた。

・美月さんルート→謎が深まるルート。

・澪ルート釘宮理恵ボイスが可愛い。謎が謎を呼ぶ展開、やっと全体の謎に迫ってきて面白くなってきた。

・香織さんルート→個別っていうほど個別ルート感はない、アイテム回収ルートといった感じで全体の構成の盛り上げの演出ルートっぽい。結局香織さん最後どうなったかわからん。宝玉セーブをうまく使うと気持ちいよねというルート。

・神奈チャンルート→神奈チャン何者なの?っていうルート。結局神奈チャンが何者かイマイチわからなかった(?)ので普通。

・ユーノルート→いい話だなぁってなる。

 

〇評価について

・キャラがいい→みんな可愛い。年上と巨乳ばっかだけど。

・タイトル回収が見事→確かに感動した。

・オチで最初につながる→わかる、いい。でも、それはループ作品なんだからあって当たり前とは言わないけど、この展開があっても「世界最強!」みたいな評価にはならない。

・家族愛がいい→わかる。面白い。

・伏線回収について

異世界編のことを言ってるなら大体現世編で推測できたことの答え合わせだった、そんな意表を突かれるようなポイントはなかった。澪編が謎が謎を呼ぶ展開で一番面白かったまである。

・主人公の父親と母親について

母親については、最初からあんなに含みを持たせて引っ張ったのに終盤であっさり真相の説明のオマケ程度に片づけられて肩透かしを食らいました、もうちょっと情報を小出しにしてくれてもよかったのでは?「あっそうなのか」程度にしかなりませんでした。

父親については確かに面白い。ただの夢じゃなくて次元の狭間的なところにいるから説明役兼助言役ができるという設定をうまく活かした配役。

・ADMSシステムとゲームシステムと物語

ADMSシステムの説明は面倒くさいのでここではしませんが、ルートの可視化という一種のメタ的なゲームシステムと物語をうま~く噛み合わせるという点で意欲的な作品だったと思います。単純に手に入れたアイテムをクイックセーブ先に持ち越すだけというシステムで時間を巻き戻った際に主人公の記憶がほぼないのもこの作品の特徴かと思います。(昨今のタイムリープ/ループものは前回の記憶持ち越しで強くてニューゲームが多いので対照的に感じる)

1996年当時としてはこのゲームシステムだけでもスゴイ!!となったかもしれないですが2019年現在ではそんなに新しさを感じませんでした。この作品が後の多くの作品に影響を与えたことの証拠だと思います、それだけではないだろうけど。

・主人公とプレイヤーの情報レベル

上記のように今作は記憶を持ち越して主人公は時間移動はできません(現世編)。しかし、プレイヤーは勿論前ルートの記憶があるわけで、主人公が言う「初めて直面するぞこんな事態・・・。」的な状況もプレイヤーは既に体験済みである状態が起きます。そんなとき、プレイヤーはもどかしくなると思います。「早く~~(解決策)をしろ」、とか「~~するな」とか主人公に思うでしょう。そこがうまい作りになっていて、主人公の持っている情報レベルよりプレイヤーの情報レベルのほうが上なのだ、少なくとも現世編では。

しかし一転して異世界編では主人公もプレイヤーも何もわからない。入ってくる情報は主人公の主観視点での語りのみで情報レベルは主人公とプレイヤーで統一される。こうすることで感情移入だったり主人公の感情/正義感というものの共感しやすいような構造になっているのだ。実際主人公は現世編に比べて異世界編は丸くなっている気がするしぱっと見、家族思いの熱血漢だ。ライターがうまく主人公に感情移入させられる展開、立ち振る舞いをする文章を書けているのだろう。ライターの思惑通りちゃんと主人公に感情移入できていれば、最後のユーノとの展開で号泣間違いなし!!!

あと主人公は記憶を持ち越せないので、誰と恋人になったとか覚えてないです。一つの体で並行世界を飛び回って、記憶がないのを理由に違う女とヤりまくりです。並行世界(?)だから元の恋人にも気づかれないしね。安心して違う人のルートに入ってください。(記憶持ち越し系タイムリープものだと女が誘ってくるしなし崩し的に止む無しみたいな展開が多い気がする。元のルートの恋人が並行世界に干渉してくるゲームとかあったらいいんじゃない?ニトロプラスとかが出してそう。)

異世界編(中盤まで)について

物語の後半である異世界編についてですが、ここから加速度的に面白くなるのかと思いきや、そうでもなかった。いきなり別ゲーが始まった。

唐突に今までのSFものから異世界転生ダークヒーローものにジャンルチェンジ。特に終盤までは今までの現世編とのつながりもないまま進んでいき、終盤でネタバラシという構成です。

終盤のネタバラシ、並びにオチの展開で感動するための前置きなんだろうなぁと思いつつ中盤までプレイしました。特に序盤?の家族団欒で幸せゾーンでは「もう幸せメーターが振り切ってるからどう見ても凶兆にしか見えない!!どう見てもこの後誰か死ぬだろ!って叫びながらプレイしていました。」主人公視点で感情移入しやすいとてもわかりやすいストーリー展開です。

しかし、冗長に感じたという点と地震で何でも解決するのはやや強引ではという感想。中盤の砂漠での強制労働も地震が起きてあっさりと片が付いてしまうし諸行無常を感じました。あと主人公が剣道や剣の修行していたのにも関わらず弱すぎて悲しくなります。正直、3日経ったら忘れてそうな展開です。

でもやっぱりオチはいい、オチは神なんですシナリオが。終わり良ければ全て良し。

・おわりよければすべてよし

異世界編がマジでボクにとってはつまんなくてしょうがなかったのに、オチが「やっててよかった異世界編。エモい~~。」という感じなので異世界編おもんないと言ってたボクはスゴク申し訳なくなった。こりゃ~異世界編が本編ですね、はい。

最初は「ナンダッテーーーー!!」となるような展開や度肝抜かれるような真相をウキウキで待っていたボクは終盤、淡々とそして粛々と亜由美さんによって説明された今までの伏線の回収に肩透かしを食らいました。ここで終わったら「まぁ良く設定の寝られたSFなんじゃないでしょうか、解散。」となっていました。

現世編であんなに頑張って宝玉セーブを駆使して頑張って深めた謎をこーんなにあっさり終わらせるの?ってくらいサクサクっと説明します。流石に冷静になった今でも駆け足過ぎでは?と思います。

しかし、その後のユーノと主人公、そしてプロローグへとつながるラストの展開へ涙が止まらない。とまぁこんな感じで異世界編アンチだったボクもオチではいい話だな~と感動しながら親子の絆/愛情に涙を流しました。

やっぱりオチがよければ後味爽快オールオッケー!!!!

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以下、不満点

ユーノと主人公の話をオチにもっていきたいのはとってもわかる。でも、その過程(異世界編)が雑すぎて現世編の丁寧なシナリオに対して悪目立ちしているとしか考えられない。製作期間が足りなかったというのは見たけども、一番このゲームの感動ポイントのための布石が雑なのはどうかと思う。対して作り込んだ現世編での謎・SF要素はアッサリと説明しちゃうし。ADMSシステムと物語の噛み合った面白さを魅せたいのか、親子の絆・愛情ストーリーを魅せたいのか面白さがボヤけている作品だと思う。

ラストのシナリオは滅茶苦茶いいし、冒頭に繋がるのもいい。開発当初に、ストーリーの最初と最後の部分だけ執筆して現世編をじっくり作り込んでたら異世界編雑に書かないと発売間に合わない!みたいなスケジュールだったのだろうかと疑う。

ちなみに異世界編突入してユーノが生まれたあたりでオチを6パターン予想していました。

1.主人公が実は父親自身になる
2.娘が父親(主人公)を救うために主人公の父親を援助→ゲーム本編(現世編)
3.娘が大雑把に現実世界に干渉して導く
4.娘が主人公の母親
5.娘が塔を建てて守護者一族の祖先になる
6.実は異世界と現世は繋がっていて異世界のキャラが全員現実世界のキャラに転生する

はい、全部外れました。ループと物語はもっと関係してくるだろう、もっと父親母親は真相に関係するだろうと思っていましたね。ループも両親もオチには全然関係ありませんでした(笑)。ミスリードなのかボクの検討違いなのかはわからないので、会う人でこのゲームをプレイした人は意見を聞かせてほしいです。言い訳させてもらうと、こんなに父親母親のことを引っ張ってるんだから流石にオチで絡んでくるだろうと思ったわけです、ループも最後までギミックとして使ってくるだろうと思ってました。

今となってみるとその段階でオチ予想するには情報が圧倒的に足りませんでしたね。本当のオチが読めたのは地球と異世界がこのままだと消滅しちゃうよと言われた所です、ここで全員気づくでしょ。というか一気に亜由美さんに情報開示されるからオチ予想もクソもない。強制感動オチルート確定です。

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YU-NOめちゃおもしろかったです、ボクの中で伝説の作品にはなりませんでしたが良作として記憶に残り続けることでしょう。

暇なのでジャンジャンゲームやっていきたいですね、文体安定しなくてゴメンナサイ。

あと来年からはゲーム会社に勤めることになりそうです。